☆　Asteryskar　☆

山麓の塒、仲間の足蹠

○2025-05-13 9:57

「塒降）」
「シドぉ」
「振向）どうした、ヴィッダー」
「ヴィッダーは、これ以上地下に潜るのはちょっと…」
「だから、外で待ってろって言っただろ？　俺はどちらにしろ、夜以外で活動できないしさ」
「ですがぁ」
「それに、ヘビーのアジトなら、渡星に役立つ何かが残ってるかもしれねえだろ？　あいつが一番『機械惑星』とやり合ってたんだから」
「水塊散）ヘビーメックは」
「指差びし）違う、ヘイズビートだ。ヘビーメックってのは、ヘビーが『機械惑星』に盗られてからの名だ」
「はわわわ…（ぼこぼこ」
「拳握）ヒューズの野郎、ヘビーに何かしらちょっかいしてんなって思ってたけどよ」

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○2025-05-13 10:04-09

「ヘイズビートの内部の機械化は、主さまが『機械惑星』の主さまに助力を進言したとのお話でしたよね」
「イヴのメンテじゃどうしても無理があったからな。でもまさか、内部弄るついでにこっちの〈惑星適性〉剥がされるとは思わなかった」
「水塊散）あぁ。お労しいことです」
「腕組）んでもよ、ヘビーがただただ、従順に〈適性〉剥がされるやつとは思ってもねえ」
「水塊浮）と、言いますと？」
「あいつのことだ。塒になんか残してんじゃねーかなってな」
「水塊躍）はぁ」
「若やミスター、爺さんや親爺さんのことでしばらく何もできてなかったけどさ。そろそろ助けに行かねえとな」

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○2025-05-13 10:24

「左眼きゅるん）シド」
「俺を慕ってくれたヘビーを、これ以上奪われたままにさせるかってのな（にか」
「水塊浮）ふふふっ。それならば、渡星する手立てをここで見つけなくてはですねっ」
「大丈夫。俺はヘビーを信じてる」
「ふふっ」
「思出）そういや、棟梁ってどこにいるか判るか？」

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○2025-05-13 10:24

「左眼きゅるん）…お探ししましょうか？」
「そうだな。棟梁はヘビーの下で厄介になってたし、何か知ってるかもしれねえ」
「では、ツヴィリーとシュッツェに連絡致しますっ」
「頼むぜ（踵返」
「水塊散）はいっ」
「塒降）」

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いつかの思い出

○2025-05-13 13:32

『兄貴』
『なんだ、ヘビー』
『ノヴィをガキ〈光〉のところへ預けてやってくれませんか』
『ああ、良いぜ』
『ぁす』
『はは、またヒューズんとこ仕事が追いつかねえのか』
『煙草持）…そんなとこです』
『じゃあ後でミスターに伝えとくからよ』
『煙草咥）…ノヴィは関わらせたくないんで』
『？』

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○2025-05-13 13:33

「思出）…あの後だもんな、お前がヒューズの野郎に連れていかれちまったのは」
「俯）…ノヴィは関わらせたくない、か」
「顔上）でも、お前んとこのプログラムを触れんのは、お前以外じゃノヴィしか居ねえんだよな」

「水塊震）シド、お独り言です？」
「ああ、悪りい。独り言だよ」
「了解ですっ」

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久々のゴーグル

○2025-05-13 20:33

「駆動音）」
「……」
「二輪止）着きやしたぜ。降りてくだせえ」
「後部飛降）よっと」
「ゴーグル取）如何ですかな」
「ゴーグル取）日暮れに来てもらって、本当に助かります、大将」
「ほっほっほ。こちらこそ、貴方をまた背に乗せられる日が来ようとは」
「頭掻）あぁ…心配、かけましたね」

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○2025-05-13 20:40

「いえいえ。ヴィッダー殿も如何ですかな」
「左眼きゅるん）ふふっ、グランツィーリーの速度は心地好いのですっ」
「髭もふもふ）ほっほっほ。それは何より」
「ゴーグル持上）ではまた…俺のフライトゴーグル、預かっててもらって良いですか」
「頷）勿論ですとも」
「礼）ありがとうございます」

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○2025-05-13 20:49

「水塊震）」
「歩）ヴィッダーも、棟梁探してくれてありがとな」
「水塊ぷるん）それはツヴィリーとシュッツェに申してくださいませっ」
「あぁ、それな」
「歩）ほっほっほ」
「棟梁んとこには明日立ち寄らせてもらって」
「何れは〈宇宙船〉を登るんですかな」
「ああ。まあ、そうですね」

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探されてますよー

○2025-05-13 20:57

「そういえば、ツヴィリーから」
「振向）から？」
「ピューパミアがシドをお探しになっているようですと」
「ああ。うん」
「おや、シド殿。挨拶を告げずに戻ってきたのですかな」
「頭掻）いや…まあ、割と俺もまだ目覚めてから頭回ってないんですよ」
「ほっほっほ」
「目抑）あー…目が痛え」

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○2025-05-13 21:06

「水塊ごぼ）大丈夫ですかっ」
「目元抑）いや。目の奥がギュッとなってさ」
「髭もふもふ）」
「涙溢）…なんて声かけりゃ良いかな」
「いつも通り、高く抱き上げて差し上げれば良いでしょうに」
「涙拭）俺今、陽の下出られないんですよ」
「いつしかのあの子らみたいですな」
「背伸）そうですね」

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○2025-05-13 21:19

「髭もふん）まずは明日、夜明けを迎えて、ゆっくり英気を養いください」
「あー。星なん回り分の帰宅だ？　家ん中埃だらけになってねーかな」
「それは御心配ありませんよっ！　二日にいっぺん、ネクターがシドの御自宅をしっかりお掃除しておいででしたっ」
「…は？」
「髭もこん）ほっほっほ」

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○2025-05-13 21:25

「手広）ちょっと待て。誰がここまで」
「左眼きょろん）シューティアでございますね？」
「顔上）あー。シューティアは乗せられるか」
「ネクターは皆さまの食卓事情を担っておいでですからね、ここは最もお速い運搬が御得意なシューティアに」
「髭撫）わたしの二輪車では夕食には間に合いませんからな」
「はは」

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○2025-05-13 21:32

「掃除されては困るものでも置いてありましたかな？」
「考込）んー。〈外界〉視察ついでに買い直してきた雑誌くらいですかね。一度、この家燃えたんで」
「水塊ぱん）燃え」
「そういえば燃やされておりましたなぁ」
「困笑）あん時のププとピピの悪戯は度が過ぎてやばかった」
「水塊泡）はわわわ」

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○2025-05-13 21:40

「大将、あらためてありがとうございます。俺一人だと、北の集落からここまで帰るのにどうしても日を跨いでしまうんで」
「ほっほっほ。また御用事の際は、ヴィッダーを寄越してください」
「助かります」
「では（ゴーグル付」
「手振）道中、お気を付けて」
「ハンドル握）しっかり休んでくだせぇ」

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帰宅と賞状

○2025-05-13 21:51

「扉ばん）たっだいまー」
「おかえりなさいませー」
「ありがとな、ヴィッダー」
「水塊ぶくぶく）そういえば、どんな雑誌をお読みになるのです？」
「ん？　ああ、向こうの航空事情とか、気象関係とか。あと（手伸」
「…賞状です？」
「なんか検定？　ってのを国長様と受けてさ。四級な」
「天文？」

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〔御掃除〕チェック

○2025-05-13 22:18

「あと、ファッションとアクセの雑誌と…あぁ、ちゃんとストリート雑誌も残ってて良かった（ほっ」
「シドはダンスがお得意ですものねっ」
「見上）はは。前の家ん時はさ、そこに大鏡置いて練習してたんだよ（指差」
「そうなのですねー」
「屈伸）こう…（立宙返）とかな？」
「水塊浮）ふふっ」

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こっちの〔掃除〕もやりますか

○2025-05-13 22:32

「背伸）さて」
「水塊ぷくん）」
「腕伸）夜が明ける前に周辺探索してくっか」
「どちらへ行かれるのですか？」
「屈伸）ここいらの森は、フラジールの森と違って『猛獣』ってのが居んだよ」
「水塊震）『もーじゅ』」
「脚伸）久々にそいつらを〈掃除〉してくっかな」
「はわわ…」
「にか）」

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○2025-05-13 22:35

「おひとりでです？」
「ちら）手、出すなよ？」
「雲糸ひょろん）手は出しませんが、御怪我の際に糸は出すかもしれません」
「怪我なんかしねえよ。俺を誰だと思ってる？」
「ふふっ。未だ、主さまをお慕いくださるシドでございますよっ」
「ちょ」
「左眼きゅるん）」
「頭掻）…はは、参ったな」

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○2025-05-13 22:41

「嬉）あー、主さまー。ヴィッダーは今、シドとまた御一緒できてとても嬉しゅうございますよー」
「ヴィッダー、お前、また俺の目の奥が痛くなるから（目抑」
「すん）では、落ち着きましたら外へ参りましょう」
「粒溢）…あぁ。日が昇る前にな」
「左眼きょろん）」
「にか）」

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